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メールレター

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   >>>>> ABC 証券アナリスト メールレター Vol.77 <<<<<

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■■□──────────────────────2010/10/28号

  証券アナリスト試験に関連する有益な情報を毎月1回、タイムリーなテーマ
  は号外として配信しております。
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    秋らしい秋もなく、木枯らしが吹き、冬間近になってきました。お身体には
 くれぐれもお気を付けて下さい。
  10月26日(火)に1次レベル・秋試験の合格発表がありました。合格者の皆
 様、合格おめでとうございました。来年の2次試験(H23.6月5日)合格に
 向けて頑張って下さい。
  第1次レベル・2011年春受験対策講座が10月23日より開講しました。惜敗さ
 れた方は、「人間万事塞翁が馬」と申しますので春試験に向けて頑張って下さ
 い。理解できるまで徹底的に指導する受験界第一人者の朝日奈先生による講座
 です。
  2次レベルのH23年対策講座開講は12月12日(日)です。合格を期したい方
 は是非参加して下さい。また、無料聴講券を配布しております。ご希望の方は、
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  また、受験対策教材は、紀伊国屋書店・丸善・旭屋書店・ジュンク堂書店・
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 今回のメールレターは第77号です。

   バックナンバーは、http://abcr.co.jp/mail-letter/でご覧いただけます。

    <<<<<今月のコンテンツ>>>>>──────────────────

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   【1】 第1次レベル 試験に出る公式[財務分析](6)
   【2】 第2次レベル 配当政策・自社株買いと株価

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   【1】 第1次レベル 試験に出る公式[財務分析](6)

       (56) 株式評価モデル
       株式評価モデルは、次の3つのモデルである。
     (1) 配当割引モデル
              D(1)           D(1)
     ① P(0)=────   ② P(0)=────
              R           R-g
               D(1)     D(1)
     ③ PVGO=──── - ────
               R-g     R
     (2) フリー・キャッシュフロー割引モデル(割引キャッシュフロー・
      モデル)
               FCFE(株主帰属分)(t)
     ① P(0)=Σ─────────────
                 (1+R)のt乗
     ② FCFE=当期純利益-純投資額・(1-負債比率)
       FCFE=当期純利益+減価償却費
            -(設備投資額+正味運転資本増加額)+負債増加額
      * ここでの負債比率は、財務分析指標の他人資本比率である。
             FCFE(1)            FCFE(1)
     ③ P(0)=───────   ④ P(0)=───────
               R                R-g
     (3) 残余利益モデル
     ① 残余利益=当期純利益-株主の投資収益(支払コスト)
         RI=B(0) ・(ROE-R)
      * 当期純利益がプラスであれば、ROE>Rのとき、RIはプラ
       スとなる。
      * ROE<RであるとRIはプラスにはならない。
                RI
     ② P(0)=B(0)+───
                 R
                 RI
     ③ P(0)=B(0)+────
                R-g
   (57) クリーン・サープラス関係
        期末自己資本=期首自己資本+増加利益剰余金
        B(1) =B(0) +B(0) ・ROE・(1-d)
   (58) ターミナル・バリュー
     (1) ターミナル・バリュー(TV)=予想期間の最終年度の株式価値
                n   E(D(T+j) )
     ① TV(t=T)=Σ──────────
               j=1  (1+R)のj乗
                T       E(D(t) )       TV
     ② PV(t=0)=Σ──────────+────────
               t=1    (1+R)のt乗    (1+R)のT乗
     (2) DDMのTV=自己資本(t=T)+残余利益モデルのTV
   (59) 資本利益率の種類
                             事業利益
     (1) 総資本事業利益率(ROA)=───────────────
                         総資本(期首・期末の平均値)
      * 事業利益=営業利益+受取利息・配当金+持分法投資損益
                      営業利益+持分法投資損益
     (2) 経営資本営業利益率=────────────────
                      経営資本(期首・期末の平均値)
      * 経営資本=総資本-(現預金+短期貸付金+有価証券
              +建設仮勘定+投資その他の資産+繰延資産)
      * 投資その他の資産には、関連会社株式・出資金は含まれない。
       子会社株式は、連結財務諸表作成時に子会社の投資勘定と相殺消
       去され、連結BSには表示されていない。
     (3) 自己資本純利益率(ROE)
                              当期純利益
     ① 自己資本純利益率(ROE)=────────────────
                          自己資本(期首・期末の平均値)
     ② ROEの3指標分解(デュポン・システム)
            当期純利益   売上高   総資本
       ROE=──────×────×─────
              売上高    総資本   自己資本
          =売上マージン率(%)×総資本回転率(回)
                       ×財務レバッレッジ(倍)
                          事業利益
     (4) インタレスト・カバレッジ・レシオ=──────
                          金融費用
   (60) 付加価値分析
     (1) 付加価値=人件費+賃借料+他人資本利子+税金費用+税引後利益
                             付加価値額
     (2) 労働生産性(付加価値生産性)=────────
                            平均従業員数
                  付加価値額    売上高
     ① 労働生産性=──────×───────
                   売上高    平均従業員数
               =付加価値率×1人当たり売上高
                 付加価値額   有形固定資産
     ② 労働生産性=───────×───────
                有形固定資産  平均従業員数
               =設備生産性×労働装備率
   (61) 資本効率の分析
     (1) 資本効率の種類
       資本効率は、資産回転率として①売上債権回転率、②棚卸資産回
      転率及び③有形固定資産回転率の主に3つである。
        資産回転率(回)=売上高/資産(期首・期末の平均残高)
     (2) 資産(売上債権、棚卸資産)及び負債(仕入債務)の期末残高
     ① 売上債権期末残高=売上債権期首残高+CF計算書の増減
      * CF計算書の符号がマイナス(-)の時は、売上債権が増加し
       たことを意味する。
     ② 仕入債務期末残高=仕入債務期首残高+CF計算書の増減
      * CF計算書の符号がマイナス(-)の時は、仕入債務が減少し
       たことを意味する。
                     手元流動性資産
     (3) 手元流動性比率(月)=─────────
                     1ヵ月の売上高
      * 手元流動性資産=現金預金+短期有価証券
   (62) 静態的安全性の分析
       下記の数値を目安に、各指標が何であるかを推定することである。
     ┌────────────────┬────────────┐
     │       指 標               │       目 安       │
     ├─────┬──────────┼─────┬──────┤
     │        │ ① 当座比率      │ 100%以上│値が大きい程 │
     │短期安全性├──────────┼─────┼──────┤
     │       │ ② 流動比率       │ 200%以上│安全性が高い │
     ├─────┼──────────┼─────┼──────┤
     │        │ ① 固定比率      │ 100%以下│値が小さい程 │
     │長期安全性├──────────┼─────┼──────┤
     │        │ ② 固定長期適合率  │ 50%以下 │安全性が高い │
     └─────┴──────────┴─────┴──────┘
     (1) 流動比率=流動資産/流動負債
     (2) 当座比率=当座資産/流動負債
     (3) 固定比率=固定資産/自己資本
     (4) 固定長期適合率=固定資産/(固定負債+自己資本)
     (5) 他人資本比率=負債/(自己資本+負債)
     (6) 自己資本比率=自己資本/(自己資本+負債)
     (7) DEレシオ(負債比率)=負債/自己資本
   (63) 損益分岐点分析
                         固定費
     ① 損益分岐点売上高=────────────
                     1-(変動費/売上高)
     ② 損益分岐点比率=損益分岐点売上高/実際の売上高
     ③ 安全余裕率=1-損益分岐点比率
               実際の売上高-損益分岐点売上高
            =─────────────────
                    実際の売上高
     ④ 営業レバレッジ=限界利益(率)/営業利益(率)
                =1/(1-損益分岐点比率)


       【2】 第2次レベル 配当政策・自社株買いと株価

       (1) 配当政策変更が株価に影響を与える現実
       現実の市場は、不完全で非効率的な市場である。このような場合
      には、配当政策の変更は株価に影響を与えることもある。
     ① 取引コストの存在
       完全市場の下では、増資に伴うコストがかからないことを前提に
      してきたが、しかし、現実には発行コストが発生するので、そのコ
      スト分だけ企業価値が減少し、株価に影響を及ぼす。
     ② 税金の存在
       配当課税とキャピタル・ゲイン課税が異なれば、税率の低い方を
      投資家は選好する。税率が低い配当政策が採用されれば企業価値は
      高まり、株価も上昇することになる。しかし、投資家の種類によっ
      て税制が異なるので、配当と内部留保のどちらが良いかは難しい問
      題である。
       一般的には、個人投資家(若い人)はキャピタル・ゲインを好み、
      機関投資家はインカム・ゲインを好む傾向にある。
     ③ 顧客効果
       一般に、年配の個人投資家は短期で安全性の高い配当(インカム)
      を好む、若年齢層の投資家は長期で比較的リスクのあるキャピタル
      ・ゲインを好む傾向がある。どちらを好むかは個々の投資家によっ
      て異なる。投資家は自己の特性に合った配当政策を行う企業の株式
      を選択すると考えられる。つまり、企業はいかなる収益を好む投資
      家を誘因したいかで配当政策が決まる。これが配当政策の顧客効果
      という。このように考えるとむやみに配当政策は変更すべきではな
      いという考え方が導かれる。
     ④ シグナリング効果
       経営者と投資家の間には情報の非対称性がある。その場合、投資
      家は、企業価値について理論価値よりも低く評価するのが一般的で
      ある。
       そこで、経営者は投資家に正しく評価してもらうために、何らか
      の情報を発信(シグナリング)することが必要となってくる。
       そのシグナリングの一つが増配である。増配の情報が発信(シグ
      ナリング)されると、投資家はその情報により将来の企業利益の増
      加として受取るので、株価が上昇する可能性がある。
     ⑤ エージェンシー・コスト
       配当支払いはエージェンシー・コストに影響を与える可能性があ
      る。
      (a) 株主と経営者の間のエージェンシー・コスト
        株主以外の利益のためにフリー・キャッシュフローを用いると
       エージェンシー・コストが発生するという考え方をフリー・キャ
       ッシュフロー仮説という。この考え方によると、高い配当を実施
       すると株主にとってのエージェンシー・コストを低下させること
       ができるので、株価にプラスに作用する。
      (b) 債権者と株主の間のエージェンシー・コスト
        フリー・キャッシュフローを内部留保すれば、投資家(債権者
       と株主)は請求権をもつが、配当されると株主のものになってし
       まう。高い配当が実施されると債権者にとってのエージェンシー
       ・コストは高まる。よって、社債発行に際して、財務上の特約で
       ある配当制限条項が入れられることがある。
     ⑥ ペッキング・オーダー
       株主と経営者の間には情報の非対称性が存在する。株主の監査コ
      ストが高まり、余裕資金は配当しなさいという圧力が働くことにな
      るので、そのような監視を避けるため資金調達は特定の第三者から
      の借入が選択されるようになることをペッキング・オーダーという。
       このペッキング・オーダー理論によれば、余裕資金を配当せずに
      内部留保し、財務上の余裕を持ち、事業投資するのが良いと考えら
      れるので、配当が抑制され、フリー・キャッシュフロー仮説と反対
      の結論になる。
     ⑦ 株式配当と株式分割
       株式配当と株式分割においては、株主の保有する株式の価値は保
      有株数の増加と株価の低下が相殺されて以前の株式価値と変わらな
      い。
       しかし、日本では小幅の株式分割が行われる場合、1株当たりの
      配当を変えないことが多い。このような場合は、株式分割は実質的
      な増配になる。このため、実質増配という形で株式分割が行われる
      と株価にプラスに働くこともありうる。これは配当のシグナリング
      効果に基づくものである。
   (2) 自社株買いが株価に影響を与える現実
       ここでも、現実の資本市場が完全市場の要件を満たさないので、
      自社株買いが株価に影響を与えることもある。
     ① 税金の存在
       配当を実施すれば権利落ちにより株価は下落する。一方、自社株
      買いによる場合は株価は不変である。よって、配当課税とキャピタ
      ル・ゲイン課税が異なる場合には、自社株買いは株価に影響を及ぼ
      す。
     ② シグナリング効果
       経営者と投資家の間には情報の非対称性がある。この場合、自社
      株買いが実施されると投資家は株価を割安であるという情報が発信
      されたものと受取る。つまり、株価に影響を与えることになる。
     ③ エージェンシー・コスト
       自社株買いは、配当支払いと同様に現金流出を伴うので、高配当
      と同様の効果を生む。フリー・キャッシュフロー仮説に従うと、自
      社株買いはエージェンシー・コストの低下に結びつくので、株価に
      プラスに働く。逆に、債権者との関係におけるエージェンシー・コ
      ストは高まる。
     ④ 株式の需給要因
       自社株買いが実施されると株式の流通量が減少し、株価上昇要因
      として働く可能性があるので、株価に影響を与えることになる。
     ⑤ 自社株買いと財務比率の関係
       自社株買いを実施するとROEやEPSを高めるので株価にプラ
      スに働くかどうかを考察する。
      (a) ROEを高めるかどうか
        自社株買いは現金を取り崩して実施するので、預金利息が減少
       するので当期純利益が減少する。よって、一概にROEが上昇す
       るとは言えない。
        また、負債を調達して自社株買いを実施すると、負債利子の発
       生によって当期純利益が減少する。
      (b) EPSを高めるかどうか
        上記?で記述したように、受取利息の減少や負債利子が増加し、
       当期純利益が減少するので、一概に、EPSが上昇するとは言え
       ない。


                                          以上

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  次回も乞うご期待!!!

      テーマは、お楽しみに!!!

           ご希望がございましたら、是非お寄せください!!!


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