メールレターバックナンバー

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>>>>> ABC 証券アナリスト メールレター Vol.76 <<<<<
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■■□──────────────────────2010/9/29号
証券アナリスト試験に関連する有益な情報を毎月1回、タイムリーなテーマ
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【1】 第1次レベル 試験に出る公式[財務分析](5)
【2】 第2次レベル ナッシュ均衡と囚人のジレンマ
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【1】 第1次レベル 試験に出る公式[財務分析](5)
(46) 企業結合会計
(1) 持分の「継続性」の観点から①・②に分類。
【企業継続・非継続】 【資産・負債の評価】
┌取得企業の持分は継続 ⇒ 帳簿価額で引継がれる
① 取得┤
└被取得企業の持分は非継続 ⇒ 時価で評価替えされる
(パーチェス法)
┌結合当事企業の
② 持分の結合┤ ⇒ 帳簿価額で引継がれる
└ 持分は継続
(持分プーリング法)
(2) のれんの処理
① のれん=取得原価-純資産額>0
② 負ののれん=取得原価-純資産額<0
③ のれん償却は、20年以内に定額法その他合理的な方法により償却
する。
(47) 連結会計の概要
(1) 連結財務諸表は親会社が作成する。
(2) 連結財務諸表とは、連結BS、連結PL、連結CF、連結株主資
本等変動計算書、連結附属明細表である。
(3) 子会社は支配力基準で認定する。
┌① 議決権株式の過半数の実質的所有
┤
└② 50%以下であっても、意思決定機関の支配
(4) 関連会社は影響力基準で認定する。
┌① 議決権株式の50%以下から20%以上の実質的所有
┤
└② 20%以下であっても、営業及び財務の方針決定に重要な影響を
及ぼせる。
(5) 連結除外会社
┌(a)子会社に該当しない会社(例.更生会社等)
連結除外会社┤ ┌(b)支配が一時的である子会社
└非連結子会社┤(c)連結により利害関係者が著しく
│誤った判断をするおそれのある会社
└(d)小規模子会社
(48) 連結財務諸表の表示
(1) のれんのBS表示
① 借方発生 ⇒ 無形固定資産の部に独立科目で表示
② 貸方発生 ⇒ 固定負債の部に独立科目で表示
(2) のれん償却のPL表示
┌① 借方発生ののれん償却 ⇒ PL販管費として処理
┤
└② 貸方発生ののれん償却 ⇒ PL営業外収益として処理
(3)① 少数株主持分は、BS純資産の部に独立科目をもって表示
② 少数株主損益は、PLの末尾の当期純利益の直前に表示される。
(49) 投資と子会社の資本の相殺消去仕訳
(1) 全面時価評価法(①~④の順番に仕訳する)
(借方) (貸方)
┌─┬────────┐ ┌──────────┐
│ │子会社の資本a/c │ │ ① 子会社株式 │
│②│ (簿価) │ │ │
│ │---------------│ └──────────┘
│ │時価の評価差額 │ ┌──────────┐
└─┴────────┘ │ │
┌──────────┐ │ ③ 少数株主持分 │
│ ④ のれん │ │ (②×持分比率)│
│ (貸借差額) │ │ │
└──────────┘ └──────────┘
(2) 部分時価評価法(①~⑤の順番に仕訳する)
(借方) (貸方)
┌──────────┐ ┌──────────┐
│② 子会社の資本a/c │ │ ① 子会社株式 │
│ (簿価) │ └──────────┘
└──────────┘ ┌──────────┐
┌──────────┐ │ │
│④ 時価の評価差額 │ │ │
└──────────┘ │ ③ 少数株主持分 │
┌──────────┐ │ (②×持分比率) │
│ ⑤ のれん │ │ │
│ (貸借差額) │ │ │
└──────────┘ └──────────┘
(50) 剰余金の配当の修正仕訳
① 親会社が配当金を受取った分
(借)受取配当金(PL) *** (貸)利益剰余金(BS) ***
② 少数株主が配当金を受取った分
(借)少数株主持分 *** (貸)利益剰余金(BS) ***
(51) 子会社の当期純利益の計上と利益剰余金の増加の処理
① 子会社が当期純利益を計上
(借)少数株主損益 *** (貸)当期純利益 ***
② 取得日以後の子会社の利益剰余金の増加
(借)利益剰余金 *** (貸)少数株主持分 ***
(52) 持分法の処理
① 投資差額の償却(取得原価>純資産持分額)
(借)持分法投資損益 *** (貸)関連会社株式 ***
② 当期純利益
(借)関連会社株式 *** (貸)持分法投資損益 ***
(53) 外貨建取引の考え方
(1) 一取引基準とは、外貨建取引と金銭債権・債務の決済取引を一連
の取引とみる。よって、取引金額の確定時は決済時になる。
(2) 二取引基準とは、外貨建取引と金銭債権・債務の決済取引とは別
の取引とみる。よって、取引金額は取引時の為替レートで確定する。
金銭債権・債務の取引日レートと決済日レートが異なる時は、為替
差損益(営業外損益)として処理する。
(54) 外貨建取引における為替予約の振当処理
① 直直差額
外貨建取引日の為替レート(直物レート=HR)と為替予約時の
為替レート(直物レート=CR)との差額を直直差額といい、為替
予約時の帰属する会計期間の損益とする。
② 直先差額
為替予約時の為替レート(直物レート=CR)と予約為替レート
(先物レート=FR)との差額を直先差額といい、予約時から決済
時までの期間に応じて期間配分される。これを振当処理という。
(55) 決算時の外貨換算
(1) 国内法人等の外貨建金銭債権・債務は決算日レートで換算される。
換算差額は為替差損益(営業外損益項目)として当期の損益として
処理する。
(2) 在外支店のFSの換算
① 貨幣性資産--------決算日レートで換算
② 非貨幣性資産------取得日レートで換算
③ 費用・収益--------テンポラル法を採用
(3) 在外子会社のFSの換算
① 資産・負債------決算日レート
② 資本a/c --------(a) 取得日の親会社との取引(親会社採用の
為替レート)
(b) 取得日以降は、それぞれの取得日レート
③ 費用・収益------期中平均レートか決算日レート
④ 利益処分--------利益処分時の為替レート
【2】 第2次レベル ナッシュ均衡と囚人のジレンマ
(1) ナッシュ均衡と囚人のジレンマ
(1) 同時意思決定のゲーム
ナッシュ均衡とは、相手のそれぞれの戦略に対して、自分にとっ
て最適な戦略を採択した戦略の組み合せをいう。
プレーヤー甲とプレーヤー乙が同時に意思決定する場合を想定す
る。
意思決定に順番があるわけではないので、次の表(マトリックス)
を用いて分析することになる。ただし、表のカッコ内の数値は(甲
の利得、乙の利得)を表す。利得はペイオフともいう。
【甲、乙の利得のマトリックス】
┌───┬───────┬───────┐
│\ 乙 │ │ │
│ \ │ 戦略a │ 戦略b │
│甲 \ │ │ │
├───┼───────┼───────┤
│戦略A │ (2、2) │ (6、1) │
├───┼───────┼───────┤
│戦略B │ (1、6) │ (4、4) │
└───┴───────┴───────┘
① プレーヤー甲が選択する戦略
乙が戦略aを選択したとする。甲は戦略Aの利得2と戦略Bの利
得1を比較して、利得の大きい戦略Aを最適戦略として選択する。
乙が戦略bを選択したとする。甲は戦略Aの利得6と戦略Bの利
得4を比較し、利得の大きい戦略Aを最適戦略として選択する。
このように、プレーヤー甲はプレーヤー乙がいかなる戦略を選択
しても、自分が選択する最適戦略は戦略Aに決まることを「支配戦
略」という。
② プレーヤー乙が採択する戦略
甲が戦略Aを選択したとする。乙は戦略aの利得2と戦略bの利
得1を比較して、利得の大きい戦略aを最適戦略として選択する。
また、甲が戦略Bを選択したとする。乙は戦略aの利得6と戦略b
の利得4を比較して、利得の大きい戦略aを最適戦略として選択す
る。
このプレーヤー乙も、プレーヤー甲の戦略とは関係なく、自分が
選択する最適戦略は戦略aに決まるので、「支配戦略」となる。
甲も乙も、相手のプレーヤーがどのような戦略をとっても、甲は
戦略Aを選択し、乙は戦略aを選択した方がペイオフ(利得)が大
きくなる。
このような相手の選択にかかわらず自分にとって望ましい最適戦
略である支配戦略が選択される。このゲームの解は、(2、2)と
なる。このゲームの解が「ナッシュ均衡」となる。
しかし、全てのゲームで支配戦略が存在するとは限らないので、
展開型(動学的)ゲームと(後述)同時決定ゲームの均衡が一致す
るとは限らない。
(2) 囚人のジレンマ
2人の共犯者がいる場合、本来は共犯者同士が「協力」して意思
決定をすれば得られる利得は大きいのだが、囚人は自己の利得を優
先して考えるので「非協力」の意思決定をすることになる。
その結果、得られる利得は「協力」の意思決定による利得より少
なくなることを、「囚人のジレンマ」という。
「囚人のジレンマ」においては、非協力の意思決定(戦略)が
「支配戦略」となる。
(3) 囚人のジレンマと支配戦略
協力して罪を犯した2人の容疑者(囚人)がいるとする。
2人の容疑者(甲、乙)は、別々(隔離された状況下)に検察官
の取調べを受けている。検察官による取調べは、次の前提の下で行
われている。
┌① 自白すれば、刑期を軽くして懲役を1年にしてやる。
│② 相手が自白してお前が黙秘をするならば、刑期を重くし懲役
│ は15年になる。
┤③ 二人とも自白しないならば、罪の立証が困難になるので、5
│ 年の刑期しか与えることができない。
│④ 二人とも自白したならば、それぞれに懲役10年の刑期が与え
└ られる。
この刑期をマトリックス表にすると次のようになる。
表の縦は容疑者甲が自白(A)のケースと黙秘(B)のケースを、
表の横は容疑者乙が自白のケース?と黙秘のケース?に分け、それぞ
れの刑期の組合せを示している。
例えば、容疑者甲が黙秘し、容疑者乙は自白した場合の刑期は、
容疑者甲が15年で容疑者乙が1年ということになる。
【刑期のマトリックス】
┌──────────┬───────────────┐
│ │ 容疑者乙 │
│ ├───────┬───────┤
│ │ 自白(a) │ 黙秘(b) │
├────┬─────┼───────┼───────┤
│ │自白(A) │ (10年、10年) │ (1年、15年) │
│容疑者甲├─────┼───────┼───────┤
│ │黙秘(B) │ (15年、1年) │ (5年、5年) │
└────┴─────┴───────┴───────┘
ここで、容疑者甲の戦略(意思決定)を考える。
① 容疑者乙が黙秘していたとする(戦略b)。
⇒ 容疑者甲は、黙秘(戦略B)すれば刑期は5年、自白(戦略A)
すれば刑期は1年となり、自白する方がよいことになる(戦略A
を選択)。
② 容疑者乙が自白していたとする(戦略a)。
⇒ 容疑者甲は、黙秘(戦略B)すれば刑期は15年、自白(戦略A)
すれば刑期は10年となり、やはり、自白する方がよいことになる
(戦略Aを選択)。
このケースでは、容疑者乙が黙秘を続けても、自白しても、容疑
者甲は黙秘を続けるよりは自白した方が刑期が軽くなるので、自白
する戦略(戦略A)を選択することになる。
この容疑者甲の戦略は、容疑者乙の戦略についても成り立つこと
になる。つまり、甲も乙も支配戦略が成立する。よって、このゲー
ムの帰結は、(自白、自白)ということになる。各容疑者が受ける
利得(刑期)は10年となる。2人の容疑者が協力(協調)して黙秘
を続ければ利得(刑期)は(5年、5年)となって、利得は多かっ
た(刑期少なかった)のであるが、個々の容疑者にとって自白した
方が得であるから、非協力の戦略が選択される。この帰結を「囚人
のジレンマ」という。
以上
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次回も乞うご期待!!!
テーマは、お楽しみに!!!
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