メールレターバックナンバー

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>>>>> ABC 証券アナリスト メールレター Vol.72 <<<<<<
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■■□──────────────────────2010/5/28号
証券アナリスト試験に関連する有益な情報を毎月1回、タイムリーなテーマ
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2次試験まで、後1週間となりました。今回は、2次レベルについては試験
に必ず出題される「職業行為基準7:未公開の重要な情報の利用の禁止等」を
取り上げました。最後まで頑張って下さい。
1次レベルは、今回から財務分析の「試験に出る公式(1)」を取り上げました。
また、受験対策教材は、紀伊国屋書店・丸善・旭屋書店・ジュンク堂書店・
芳林堂書店など大手書店で販売しております。ご利用ください。
今回のメールレターは第72号です。
バックナンバーは、http://abcr.co.jp/mailletter.phpでご覧いただけます。
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【1】 第1次レベル 試験に出る公式[財務分析](1)
【2】 第2次レベル 未公開の重要な情報の利用の禁止等
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【1】 第1次レベル 試験に出る公式[財務分析](1)
[1] ディスクロージャー制度
(1) 企業会計の役割
① 投資家の意思決定に有用な情報の提供
② 利害関係者の利害調整の情報提供
③ 利益情報の2つの役割
(2) 会計情報の限界
① 定性的な情報の欠落
② データの集計過程での情報の欠落
③ 経営者の恣意性の介入
(3) 会計基準
民間団体である企業会計基準委員会が会計基準を公表し、制度化
する。
新たに公表された基準が一般に公正妥当と認められる企業会計の
基準に含まれることを個別に承認する形をとっている。
(4) 財務諸表とは、①貸借対照表、②損益計算書、③株主資本等変動
計算書、④キャッシュフロー計算書、⑤附属明細表の5つである。
(5) 有価証券報告書は、金融商品取引法により定めた報告書で上場会
社等に提出を義務付けられたものである。企業の概況、経理の状況
(連結財務諸表、個別財務諸表)などが記載されている。
(6) 決算短信は、証券取引所の要請により、報道機関向けに発表する
ものである。売上高、経常利益、当期利益、1株当たりの配当の予
想値などが公表される。
* 特に、次年度の業績予想が開示されている。
(7) 監査制度
① 経営者(会社)は、会計基準に準拠して財務諸表を作成しなけれ
ばならない。
② 会計士(CPA、監査法人)は、監査基準に従って監査手続を実
施しなければならない。
┌* 企業が作成したF/Sが会計基準に準拠して作成されているか
┤
└* 十分な監査手続が実施できたかどうか
(8) 監査報告書は、①無限定適正意見、②限定付適正意見、③不適正
意見、④意見差控の4種類である。
限定付適正意見は除外事項を除き、財務諸表は全般的に信頼でき
る内容のものである。
(9) ゴーイング・コンサーンの規定
監査人は、継続企業の前提に疑義がある場合には、監査報告書に
追記(その理由)しなければならない。
[2] 企業会計原則(特に、一般原則)
(1) 継続性の原則は、①利益操作の排除と②財務諸表の比較性を確保
するために要求される原則である。
(2) 重要性の原則は、重要性の高いものは本来の厳密な会計処理によ
らなければ、重要性の乏しいものは簡便な会計処理をすることが容
認される原則である。
[3] 貸借対照表のポイント
(1) 貸借対照表の配列は、原則として流動性配列法により、固定性配
列法も容認されている。
(2) 流動・固定の分類基準は、①正常営業循環基準を主とし、②1年
基準で補完されている。
(3) 保有有価証券の分類基準
① 売買目的有価証券 ┐
├ ⇒ 流動資産
② 1年以内満期到来の債券 ┘
③ 上記①・②以外の有価証券 ⇒ 固定資産
(4) 純資産の部は、株主資本、評価・換算差額等、新株予約権及び少
数株主持分(連結BS)に区分される。
(5) 株主資本は、資本金、資本剰余金、利益剰余金及び自己株式の独
立科目をもって表示する。
(6) 評価・換算差額等とは、その他有価証券評価差額金、繰延ヘッジ
損益、為替換算調整勘定、土地再評価差額金である。
(7) 包括利益=損益計算書の当期純利益+その他の包括利益
* その他の包括利益=評価・換算差額等
(8) 自己資本は、株主資本と評価・換算差額等である。
[4] 他の財務諸表のポイント
(1) 損益計算書は、①営業損益計算、②経常損益計算及び③純損益計
算の3区分計算により段階別利益が明らかにされる。
(2) 営業外損益項目は、主に会社の財務・金融活動に付随して発生す
る収益・費用であり、毎期経常的に発生する項目である。
(3) 損益計算書の末尾は、年度利益である当期純利益が表示。
(4) キャッシュフロー計算書は、①営業活動CF、②投資活動CF及
び③財務活動CFに3区分され、一会計期間のCFの増減を明らか
にし、期末のキャッシュフロー残高(現金及び現金同等物)が明ら
かにされる。
(5)① 株主資本等変動計算書は、貸借対照表の「純資産の部」の一会
計期間における変動額を計算・表示したものである。
② 株主資本の各項目については変動事由ごとに表示されるが、株
主資本以外の各項目は、原則として、当期変動額を純額で表示さ
れる。
[5] 資産の評価基準
(1) 時価基準とは、資産・負債を時価により貸借対照表価額とする評
価基準である。時価には、次の2つがある。
① 正味売却価額=売却時価-アフター・コスト
② 再調達原価
(2) 低価基準とは、取得原価と決算時の時価とを比較して、いずれか
低い方の価額をもって資産を評価する基準をいう。
(3) 時価基準・低価基準の会計処理方法
① 切放法
BS価額を時価で評価し、翌期以降は時価又は、評価替え後の帳
簿価額を取得原価とみなして、それと期末の時価とを比較する方法
である。
② 洗替法
BS価額を時価で評価し、翌期の資産の取得原価を評価替え前の
取得原価(原始取得原価)に戻して、常に原始取得原価と期末の時
価とを比較する方法である。
[6] 金銭債権の評価
(1) 金銭債権の評価額=(取得原価-貸倒見積高)-償却原価法の利息
(2) 債権の分類
┌─────────┬──────────────────┐
│ 債権の種類 │ 内容 │
├─────────┼──────────────────┤
│① 一般債権 │ 経営状態に重大な問題が生じていない│
│ │債権 │
├─────────┼──────────────────┤
│② 貸倒懸念債権 │ 経営破綻はしていないが、債務の弁済│
│ │に重大な問題が生じている。又は、可能│
│ │性が高い。 │
├─────────┼──────────────────┤
│③ 破産更生債権等│ 経営破綻、実質的な経営破綻 │
└─────────┴──────────────────┘
(3) 貸倒見積高は、分類された債権ごとに算定する。
① 一般債権:過去の貸倒実績率等合理的な基準
当期の貸倒実績額
貸倒実績率=───────────────
期首(前期末)の売上債権残高
② 貸倒懸念債権:
(a) 財務内容評価法
債権額-担保処分見込額(又は、保証回収見込額)=債権残額
債権残額に貸倒れを見積もる
(b) キャッシュフロー見積法
帳簿価額-Σ[CF(t)/(1+R)のt乗]=貸倒見積高
* CF(t)、変更後の利子率で計算し、Rは当初の約定利子率
で計算する。
③ 破産更生債権等
債権額-担保処分見込額(又は、保証回収見込額)=貸倒見積高
[7] 有価証券の評価
① 売買目的有価証券
評価基準:時価(切放法)
評価差額:当期の損益
② 満期保有目的の債券
評価基準:取得原価
額面≠取得価額のとき ⇒ 償却原価法
評価差額:当期の損益
③ 子会社株式・関連会社株式
評価基準:取得原価
④ その他有価証券
評価基準:時価(洗替法)
評価差額:[選択適用]
(a) 全部純資産直入法:合計額を純資産の部に計上
(b) 部分純資産直入法:評価益は純資産の部に計上
し、評価損は当期の損益
(注) 償却原価法は、①利息法と②定額法がある。
① 利息法:当期損益=(簿価(首)×実効利子率)
-(クーポン収入額)
* 実効利子率=内部収益率(IRR)
② 定額法:当期損益=[(額面-取得原価)/満期までの月数]
×当期の利用月数
[8] 強制評価減
① 満期保有目的債券、子会社株式・関連会社株式、その他有価証券
で時価が著しく下落した場合、原価まで回復する以外は時価をBS
価額とする。特別損失として処理。
② 市場価格のない株式で、実質価額(BPS)が著しく低下したと
きは、BPSをBS価額とする。特別損失として処理。
[9] ヘッジ会計
(1) ヘッジ対象とヘッジ手段を同一の会計期間に認識する会計処理
(2) ヘッジ会計の処理方法
① 繰延ヘッジ法(原則処理)‥‥‥繰延ヘッジ損益
② 時価ヘッジ法(容認処理)
[10] 棚卸資産の評価方法
(1) 取得原価(=購入代価+付随費用)がBS価額
(2) BS評価額:低価法強制
低価法:回収可能額まで評価額を切り下げる。または、取得原価
と時価とを比較し、いずれか低い方の価額をもって貸借
対照表価額する方法である。
[11] 払出単価の計算方法
(1) 先入先出法とは、先に購入したものから先に払出するという仮定
に基づく方法である。
期末棚卸高=期末有高×最後の仕入単価
(2) 後入先出法とは、後に購入したものから先に払出するという仮定
に基づく方法である。
期末棚卸高(月別法)=期末有高×(期首単価及び仕入の早い単価)
(a) 月別後入先出法
月末商品有高=在庫量×単価 (月初)(月末有高<月初)
(b) その都度後入先出法
払出の都度、その時点における後に仕入れたものから先に払出
したものとして計算。
(3) 平均法とは、平均単価に基づいて払出するという仮定に基づく方
法である。(a)総平均法と(b)移動平均法がある。
(a) 総平均単価=(期首棚卸高+仕入高)/(期首数量+仕入数量)
(b) 移動平均法は、仕入の都度平均単価を求め、その平均単価をも
って払出をするという仮定に基づく方法である。
【2】 第2次レベル 未公開の重要な情報の利用の禁止等
[1] 内部情報の範囲
(1) 一般に重要な情報には、①証券の発行者に係わる情報と②市場情
報(政府等の経済政策に関する情報や、特定の投資家の動向に関す
る情報等)とがあるが、基準7.の「重要な情報」は①の発行者に
係る情報のみを対象としている。
(2) 金融商品取引法166条2項の「重要事実」
この重要事実とは、次のものをいう。
① 意思決定機関の決定事実、その決定事実の取消の決定
② 発生事実
③ その他投資判断に著しい影響を及ぼす事実など
(3) 基準3.(1)イ(ハ)の重要な事実
この「重要な事実」とは、顧客の投資判断に重要な影響を及ぼすと
考えられる事実をいう。
よって、三者の関係は次のとおりである。
┌──────────────────────┐
│ 重要な事実 > 重要な情報 > 重要事実 │
└──────────────────────┘
[2] 基準7.の内部者
(1) 金商法166条の内部者
① 会社関係者(例えば、引受人である証券会社の役員等も会社関係
者とみなされる)
② 会社関係者からの情報の第一次受領者(同一企業内での伝達は第
一次受領者と考える)
(2) 基準7.の内部者
基準7.は、内部情報の第1次受領者(内部者、準内部者)だけ
でなく、第2次受領者以降の個人会員も対象になる。
① 基準7.(1)の内部者
(a) 内部者(信任関係)
・会社とその役員
・証券の発行者と引受人
(b) 準内部者(その他特別の関係)
・証券の発行者とその職員
・証券の発行者と業務委託契約を締結している者、およびその役
職員
② 基準7.(2)の内部者
7(1)が対象とする内部者・準内部者から、法令その他に違反する
形で伝達された情報を、直接間接に受取った者
[3] 禁止行為
(1) 金商法166条の禁止行為
該当会社の特定有価証券等の売買
(2) 基準7.の禁止行為
① 証券分析業務への利用
② 他者への伝達
以上。
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次回も乞うご期待!!!
テーマは、お楽しみに!!!
ご希望がございましたら、是非お寄せください!!!。
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