メールレターバックナンバー

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>>>>> ABC 証券アナリスト メールレター Vol.62 <<<<<
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■■□──────────────────────2009/7/30号
証券アナリスト試験に関連する有益な情報を毎月1回、タイムリーなテーマ
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【1】 第1次レベル 試験に出る公式[経済](4)
【2】 第2次レベル オプションによる裁定取引
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【1】 第1次レベル 試験に出る公式[経済](4)
(35) IS曲線の特色
(1) IS曲線のシフト
S+T+M=I+G+X
① S、T、Mの増加(減少)はIS曲線を左下方(右上方)にシフ
トさせる。
② I、G、Xの増加(減少)はIS曲線を右上方(左下方)にシフ
トさせる。
(2) IS曲線の傾き
① 投資の利子弾力性が大きい程、IS曲線の傾きは緩やかになる。
② 限界消費性向が大きい程(限界貯蓄性向が小さい程)、IS曲線
の傾きは緩やかになる。
(36) LM曲線の特色
(1) LM曲線のシフト
L(Y、R)=M
① Lの増加(取引需要、流動性選好の増加)は、LM曲線を左上方
にシフトさせる。
② Mの増加(ベース・マネーの増加、信用乗数の上昇など)は、L
M曲線を右下方にシフトさせる。
(2) LM曲線の傾き
① 貨幣需要の利子弾力性が大きい程、LM曲線の傾きは緩やかにな
る。
② 貨幣需要が流動性の罠にあるとLM曲線は、ほぼ水平になる。
(37) 財政政策・金融政策
(1) 財政政策
① 拡張的財政政策によりIS曲線は右上方にシフトする。LM曲線
との同時均衡では、利子率が上昇し、民間投資意欲が抑制される。
この現象をクラウディング・アウトという。
(2) 金融政策
Mの増加によるLM曲線は右下方にシフトし、元のIS曲線に沿
って利子率が低下し、国民所得は増加する。これは、利子率の低下
が投資を促進するためである。
(3) 資産効果
各経済主体が保有する(実質)資産額の増加が当該経済主体の消
費支出の増加や貨幣需要を増加させる効果を、「資産効果(富効果)」
という。
(38) 特殊なケースの財政・金融政策
(1) 財政政策が無効なケース
① LM曲線が垂直(貨幣需要が利子非弾力)
(2) 金融政策が無効なケース
① LM曲線が流動性の罠の状況
(貨幣需要=流動性選好が利子弾力的)
② IS曲線が垂直(投資が利子非弾力)
(39) インフレの影響
① インフレにより、名目(金融)資産の実質価値は減少し、逆に、
負の実質価値は軽減される。つまり、インフレによって資産保有者
から負債者への実質的な所得移転をもたらす。
② デフレは、逆に、債務者から債権者への所得移転がなされる。
③ 大量の国債発行残高をもつ政府がインフレを容認する理由は、実
質負担の軽減である。
④ デフレは金融機関の不良債権を増加させ、経営を不安定させる。
(40) インフレーションの種類
① 真正インフレーション
完全雇用国民所得水準(Y(F))を上回る総需要がある場合、所得
水準は増加しなく、物価水準のみが上昇することをいう。
② ディマンドプル・インフレーション
総需要の水準がY(F) を下回っている状態で、総需要の増加(T
Dの右上方シフト)によって物価水準が上昇することをいう。
③ コストプッシュ・インフレーション
生産コストの上昇により総供給曲線(AS)の左上方シフトによ
り、物価水準が上昇することをいう。
(41) 景気循環
① 景気循環とは、谷から谷までの期間である。
② 「好況」の局面では、企業活動は活発になる。
③ 需要が一巡すると、需要増大は頭打ちから減少に転じ、生産・雇
用・所得の減少によって「後退」局面に入り、企業の倒産、失業の
増大があらわれる。
④ 「不況」の底からはい上がる「回復」局面では、売残り手持ち在
庫品が払出されるとともに、沈滞のなかから採算が合うような投資
が導入される。
⑤ いちど起動力が上向きになり、それが累積化して以前のピークを
超えると「拡張」局面に移行する。
(42) コブ=ダグラスの生産関数と経済成長会計
(1) コブ=ダグラスの生産関数
Y=A×Kのα乗×Lの(1−α)乗
ただし、Yは生産量、Kは資本投入、Lは労働投入を表わす。
αは資本分配率、(1−α)が労働分配率、Aはソローの残差、
技術進歩率及び全要素生産性などといわれる。
(2) コブ=ダグラス生産関数の前提条件
① 産出量は生産要素の増加関数
② 限界生産力逓減
③ 一時同次(=規模に関し収穫不変)
(3) ソローの経済成長会計モデル
ΔY ΔA ΔK ΔL
────=────+α────+(1−α)・────
Y A K L
┌① △A/A:技術進歩率の貢献度(ソローの残差)
┤② α・△K/K:資本蓄積率に比例する要因の貢献度
└③ (1−α)・△L/L:労働人口成長率に比例する要因の貢献度
(4) ソロー・モデルとラムゼー・モデルの前提条件
① ソロー・モデルは、貯蓄率が一定であるとするものである。
② ラムゼー・モデルは、資本収益率が消費・貯蓄に影響を与えると
するものである。
【2】 第2次レベル オプションによる裁定取引
(1) オプションと現物の裁定取引
現物と先物との間で裁定取引が行われているように、オプション取引
でも、「現物とオプション」、「先物とオプション」の間で裁定取引が
行われる。
オプションと現物の裁定取引は、プット・コール・パリティの式より
求めればよい。なお、Rは安全資産利回りである。
C=S+P−K/(1+R)
この式より、オプション価格に対応した現物価格S(オ)を計算する。
S(オ)=K/(1+R)+(C−P)
よって、裁定損益は、次式より求める。
┌────────────────────────┐
│ 裁定損益=現物価格−オプションによる現物価格 │
│ =S−S(オ) │
│ =S−{K/(1+R)+(C−P)} │
│ =S−K/(1+R)−C+P │
│ =S+P−C−K/(1+R) │
└────────────────────────┘
各値を上記式に代入して裁定損益を計算する。損益が(+)の値であ
れば、(+)の符号が大きい値なので現物とプットを売り建てて、(−)
の符号が小さい値なのでコールと割引債(K)を買い建てればよい。
一方、損益が(−)の値であれば、(−)の符号をもつものが大きい
値なので、コールと割引債(K)を売り建てて、(+)の符号をもつ現
物とプットを買い建てればよい。
【秒殺で解ける現物とオプションの裁定取引】
┌────────────────────────────────┐
│ ┌───┐ ┌───────────┐│
│ ┌→ =(+) ⇒ │S+P│−│{C+K/(1+R)}││
│ │ └───┘ └───────────┘│
│ │ ↓ ↓ │
│ 損益┤ 売りポジション 買いポジション │
│ │ │
│ │ ┌───┐ ┌───────────┐│
│ └→ =(−) ⇒ │S+P│−│{C+K/(1+R)}││
│ └───┘ └───────────┘│
│ ↓ ↓ │
│ 買いポジション 売りポジション │
└────────────────────────────────┘
① 損益(+)の裁定取引
┌────────────────────────────────┐
│(+)損益=現物売り+プット売り+コール買い+割引債保有(貸付)│
└────────────────────────────────┘
② 損益(−)の裁定取引
┌────────────────────────────────┐
│(−)損益=現物買い+プット買い+コール売り+割引債発行(借入)│
└────────────────────────────────┘
(2) オプションと先物の裁定取引
オプションと先物で裁定取引を考える場合は、オプションで複製した
先物価格F(オ)を先ず計算する。そのオプションによる先物価格F(オ)
と先物市場の先物価格F(市)を比較して裁定損益を計算する。
① オプションによる先物価格F(オ)の計算
プット・コール・パリティ式より計算する。
[t=0]‥‥C(0)=S(0)+P(0)−K/(1+R)
S(0)=K/(1+R)+[(C(0)−P(0))]
[t=T]‥‥限月日(t=T)におけるオプション先物価格F(オ)
を計算するのであるから、[t=0]時点の式の両辺
に(1+R)を乗じる。
S(0)・(1+R)=K+[(C(0)−P(0))]・(1+R)
┌──────────────────────────┐
│ ∴ F(オ)=K+[(C(0)−P(0))]・(1+R) │
└──────────────────────────┘
(注) 2次試験においては、コール・プレミアムC(0) とプット・
プレミアムP(0) に金利を考慮する場合と考慮しない場合があ
るので、問題文の指示に従って解くこと。
② 裁定取引
裁定損益は、次式より求める。
┌────────────────────────────────┐
│ 裁定損益=先物価格−オプション複製先物価格 │
│ =F(市)−F(オ) │
│ =F(市)−{K+[(C(0) −P(0) )]・(1+R)}│
└────────────────────────────────┘
【秒殺で解ける先物とオプションの裁定取引】
┌────────────────────────────────┐
│ ┌────┐ ┌────┐ │
│ ┌→ =(+) ⇒ │F(市)│ − │F(オ)│ │
│ │ └────┘ └────┘ │
│ │ ↓ ↓ │
│ 損益┤ 売りポジション 買いポジション │
│ │ │
│ │ ┌────┐ ┌────┐ │
│ └→ =(−) ⇒ │F(市)│ − │F(オ)│ │
│ └────┘ └────┘ │
│ ↓ ↓ │
│ 買いポジション 売りポジション │
└────────────────────────────────┘
① 損益(+)の裁定取引
┌────────────────────────────────┐
│(+)損益=先物売り+オプション複製先物の買い(シンセティック・ロング) │
│ =先物売り+(コール買い+プット売り+割引債保有) │
└────────────────────────────────┘
② 損益(−)の裁定取引
┌────────────────────────────────┐
│(−)損益=先物買い+オプション複製先物の売り(シンセティック・ショート) │
│ =先物買い+(コール売り+プット買い+割引債発行) │
└────────────────────────────────┘
以上
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次回も乞うご期待!!!
テーマは、お楽しみに!!!
ご希望がございましたら、是非お寄せください!!!
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